1990年代後半以降、デイヴィッド・ディールの作品はポップカルチャー現象の社会政治的側面と、それらが持つ特有の「準宗教的」な機能を探求してきました。『ICONS』は、2013年から2020年にかけて制作された70点以上の絵画シリーズの物語を語るものです。
ソクラテス、ジダン、アンドレス・エスコバル…。それぞれの光輪をまとったポートレートは独自の物語を語りますが、その中でもひときわ異彩を放つのが、誰あろうディエゴ・マラドーナを描いたディールの過剰なまでにイコノグラフィックな作品です。チューリッヒのスタジオで制作されたこの作品は、完成後にナポリへと「帰還」し、マラドーナの死とともにさまざまな形で複製・流通される中で、皮肉を込めたアート作品という枠を超え、実際に宗教的な崇拝の対象、すなわち「聖像(アイコン)」として機能するようになりました。
<Information>
Artist: David Diehl
Country: Switzerland
Language: English
Size: 120×170mm
Pages: 281
Hard Cover
<Profile>
Edition Patrick Frey
1986年に創設されたEdition Patrick Freyは、これまでに350冊以上の書籍を出版してきました。主にスイスを拠点としながら国際的なアーティストとも密接に協働し、独自性のあるプロジェクトに取り組み、小部数での出版を行っている出版社です。
Edition Patrick Freyの目的は、特に若手アーティストにとっての「初出版」の機会とプラットフォームを提供することにあります。年間で最大8冊程度の出版を行い、写真、美術、日常文化やポピュラーカルチャーをテーマにしたプロジェクトを主に取り上げています。